神経性 頻尿

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神経性頻尿

排尿回数は、昼間は四、五回、夜間はゼロ〜二回、合わせて一日に七回ほどが成人の平均で、一日に約1500mlの尿量を排出していることになります。この排尿の回数が異常に多くなる現象を、頻尿といいます。二時間以下の間隔で排尿があり、昼間の覚醒時で八回以上、夜間の就寝時で三回以上、つまり、一日に八回〜十回以上、トイレに行くようであれば頻尿といっていいでしょう。

こうした頻尿のケースの中で、疾患や異常がみとめられない頻尿は神経性頻尿と呼ばれます。神経性頻尿は精神的な要因やストレス、恐怖心などが原因となって起こるもので。頻尿の症例のうち、膀胱炎に次いで多くみられるのがこの神経性頻尿です。 排尿には心理的要因が関わってくることが少なくありません。例えば試験や試合、デートや会食、発表会や演奏会、大事な面接や会議、プレゼンテーション等々、人それぞれの勝負時や本番など、緊張する場面でトイレが近くなる状態は、誰でも経験することです。 

しかし、この状態が一過性の現象として終わらず、その後も排尿回数が日常生活に支障をきたすほど頻繁になってしまう場合があります。また同じことが 起きるのではないかという不安や恐怖心が先立ち、頻繁に尿意が意識されてしまう結果、実際に度々尿意を感じるようになってしまい、意識するほどに我慢ができなくなり、頻尿のパターンに陥るのです。神経質な人に多く見られる症状です。

精神的負担やストレスを感じる場面で精神が高ぶり、何度もトイレに行きたくなった経験や、電車や車の中でトイレをがまんしたエピソードなどをきっかけに、この神経性頻尿は発症するようです。職場や学校、家庭でのストレスをはじめ、いじめや暴行、事故や災害などによる重大な精神障害を機に発症することもよくあります。

通常、排尿痛や発熱は見られず、尿意を意識せずに何かに熱中しているときや、夜寝ているときには、症状がないことが神経性頻尿の特徴です。男性では仕事や職場の人間関係のストレスなどで無菌性の前立腺炎の症状を起こして来診するケースがありますが、神経性頻尿の症状と複合して長引いてしまうケースも少なくありません。

心因性頻尿の原因

心理的緊張により尿意を催す頻尿の症状を心因性頻尿といいます。常時尿意が気になり、日常生活の行動も自ら制限してしまう傾向があるようです。心因性頻尿は比較的若い男性に多い病気です。現実の自己と理想自己とのギャップに悩みがちな青年期にみられやすく、このギャップに由来する自己不全感、劣等感などの心性が発症に関与しやすいとされています。いわゆる心身交互作用のメカニズムがあり、

・心理的囚われ

   ↓

・症状増悪

   ↓

・心理的囚われ増大

   ↓

・症状増悪

という心身の相互影響に一連の流れがあります。 吃音(ドモリ)、赤面恐怖症などと類似の心理的メカニズムと言えます。これらの症状により、トイレにすぐに行くことを制限されるような、外出時、ドライブ時、授業中、友人の集まり、仕事中などに症状が出やすく、そのような場面を恐れるようになります。そのため社会恐怖、対人恐怖として診断されるケースがあります。

頻尿症状を有している事実を、男として情けないと感じるようになったり、自己イメージの自信を喪失するなどの事態にもつながり易くなっています。完全癖、強迫傾向が心理的特徴として認められやすいですが、心理的に抑うつ状態になったり、ストレスで心身が疲労した場合に症状は悪化する傾向にあります。失恋や受験失敗、仕事での失敗などの挫折体験をキッカケに症状が誘発されることもあります。

慎重にすることが必要とされる心因性頻尿の診断。糖尿病や他の末梢神経障害で膀胱神経が器質的な障害を受けたことによる、神経因性膀胱とは異なる病態である。膀胱炎や前立腺疾患との鑑別も必要となります。また、うつ病の部分症状として、尿意が問題となることもあります。

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